グリーンIBMとPowerPC

eijyo2005-03-07

 http://d.hatena.ne.jp/eijyo/20050301ウィルコムの件で、カーライルのガースナーと書いたが、1984年2月Windows World誌の連載で「グリーンIBM」というコラムを書いた。
http://www.est.co.jp/ks/billg/08_G_IBM.htm
 ここに、新任のガースナー社長とあるが、確か、ナビスコからIBMに再建請負人として乗り込んで来られた。アップルのジョン・スカリーペプシ出身なので、当時のコンピュータ業界はクラッカー屋と砂糖水屋が牛耳っていたわけである。
 このレポートに、三井さん、カレイダ、タリジェントPowerPCなどと懐かしい名前が並んでいる。
  
 三井(みい)信雄さんはNHK出身で、放送番組送出の自動化システムなどを作られた後、IBMに入社された。温厚な人柄と技術を見る目で瞬く間に出世され本社の副社長まで勤められた。IBM退職後イグナイトというベンチャーキャピタルを設立され、活躍されている。
http://www.ignite.co.jp/
 http://d.hatena.ne.jp/eijyo/20041125の@ITにも出資されているようだ。
 カライダ(Kaleida)は前出の二人、IBMとアップルの合弁会社で、マルチメディアの標準仕様を狙ったが、1995年に解散。ScriptXはカライダの成果である。
 タリジェント(Taligent)もIBM、アップルの合弁でPink(開発名称)などの次世代OSというかフレームワークソフトウェアを標榜したが、こちらも1996年に解散した。http://d.hatena.ne.jp/eijyo/20050127でご紹介したスクラボスさんは、タリジェントでこの業界にデビューしている。この時期、マイクロソフトの台頭が著しく、IBMとアップルが手を組み、それをけん制する動きが顕著であった。
 PowerPCインテルに対抗する、IBMモトローラ連合のプロジェクトで、当時、RISC、SISC論争なども起こった。アップルがこのCPUを採用したことにより、今でも健在である。マイクロソフトのゲーム機、Xboxの次世代機Xenonにも採用されるとのこと。